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フルートのこと、響きのことなど 我が家に住まうフルート吹きたちが勝手気ままにおしゃべりします
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発表会の写真ができた
みなさん、素敵に撮れている
Aさんありがとうございます
でもAさん、そろそろあなたもあちら側に立って笛を吹かなくちゃ
写真撮ってる場合じゃない

それでも、下を向いてしまった人が数人
その全てが一本歯の下駄を持っていない人だった
それを思うと、下駄には何かしらの効果はあったのだろう

今日のアンケートは
「楽譜を見ないで5分以上続けてフルートを吹いたことがあるか?」
訊いてみると案の定、未体験の人が多いのだ

楽器を構えた視線の先に楽譜があるのではなく
楽譜を見るための立ち方(座り方)になってしまう
楽譜を見ないでフルートを吹いたことが無ければ
本来の形は想像もつかないだろう

未経験の人は早速試してみることだ
しかし、そうすると多くの人は何を吹いたら良いかがわからないのだ
曲である必要は無い、しかし5分以上は続けること

「見ること」の負担に気づけばきっと一歩前進する

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それからやっぱり魂を考える
の正体を知らねばならぬ
なぜなら、我々の陥る失敗の多くは
「魂」の拡大解釈と誤解によるのだと思う

音に魂を込めようとする
個人的な歌い回しになったり
やたらテンションが上がってしまい暴走する
または、響きを止めてしまう

先日バッハのシャコンヌを演奏するために
「減衰しない四角い音」を目指そう
そして、「シランス・ダルキュラッシオン」(音と音の間には隙間がある)
あの、エネスコでさえ正気を保てなくさせられたシャコンヌ!
そして「四角い音
そこから連想された身体の反応は
韓国の女性ニュースキャスターの話し方
あるいは軍隊式の角張った動作

スクエアな・・・・というと
真面目で融通の利かないことをイメージしてしまう
減衰しないで音を保つことには
がちがちに突っ張るような固さは必要ない
わかっちゃいるけどやめられない
これも、拡大解釈した「魂」の顕れか・・・・

今日届く筈のウィリアム・ジェイムズの
「プラグマティズム」
「純粋経験の哲学」
何かを教えてくれるだろうか
それとも、予告通りによけいにわからなくなるのだろうか

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ちっ!
自分で自分のキリ番をゲットしてしまった・・・・
がっかりだ

夕べの宴の話

師匠は言う
「今、モイーズを見直している所なのだ」
 「溢れ出してしまう人なのだ」
 「あれほど音に魂を込められる人は他にいない」
先生!魂って何ですか?」

「ウィリアムズ・ジェイムズを読め。
  魂とは精神とも違うのだ。
  益々わからなくなるぞ。」
「・・・・・・・・・・・・」
すっかりわからなくなってしまった
先生!モイーズの例のMore Life!
  Lifeは魂に通じますか?溢れ出してしまう物はLifeですか?」
「そうだね、Lifeはそれも含めて活き活きと」
  しかし、モイーズを理解するのは難しいのだ。
  沢山の日本人がボスビルに行ったけれど
  皆、あの圧倒的なオーラに気を取られ
  表面をなぞらえることしか出来なかったのだ。
  だからこそ、今、モイーズを見直したい。」
そして、話は5枚組のCDの話題となる
「あの1枚目のショートメロディアスの凄さ」
「そう、そして3枚目の荒城の月、日本人でもああはいかない
  それと、フェルーのあれ(恋する羊飼い)素敵だよ」

話は尽きないのだ。そして今宵も更けて行く



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その水戸芸術館で何をやるかというと
そりゃあ笛を吹く訳で・・・・

どんな笛を吹くかというと
100年前に生まれたHAYNESの木管フルートとピアノで
モーツァルトの幼少期のハ長調のソナタ
現代の14Kのフルートソロで
廣瀬量平さんの「湖をわたる風の歌」
100年前に生まれたG.HAYNES作のアルトフルートとピアノで
同じく廣瀬量平さんの「岬のレクイエム」
B管のフルートダモーレとピアノで
ミヨーのソナチネ
休憩を挟んでヴァイオリンの片見さんとトリオのステージ
ゴーベールの古代のメダル
マルティヌのマドリガルソナタ
締めはバッハの音楽の捧げ物からハ短調のトリオソナタ

ハ長調で始まりハ短調で締めるというプランだ
曲目を並べてみると、
また今回も体力勝負になってしまった

師匠は言う
「腕力を鍛えると指は動きやすくなるよ」
そうそう、だから
白魚のような指なんて音楽家にはあり得ない、と思っていた

しかし、相方の小林由佳さんの指は真っ白で美しいけれど
鮮やかに自在に確実に動くのだ
見ただけでは鍛え上げられた指には到底見えない
おそらく、篠竹のようにしなやかで繊細な筋肉でできているのだろう
鍛錬することが
「太く、たくましく」だけではないことが良くわかる

これは笛吹きにもヒントにならないか?

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先日の伴奏合わせで
Sさんがミラクルを起こした
力んで緊張しがちなSさんが
とても柔らかく響かせて、その時まさに音楽を楽しんだ

野暮ではあるがこのミラクルを解説しよう

出し物はヘンデルのF-dur
とてもピュアで優しい表情の第1楽章
Bassとピアノの右手とフルートパートが美しくからむ
初めての伴奏合わせで初めて聴こえたピアノのパートに
どうやらとても感性を刺激されたようだ
「いい曲だな、美しいな
と感心しているうちに
緊張したり力んだりすることをうっかり忘れたのだ

ミラクルは長くは続かない
二楽章はいつものようにちゃんと緊張して力んだ

恐いと思って緊張したり、力んだりするのは
自分を守るためだ
防御することを忘れて
音楽を感じることができればいいよね

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フルートのおばちゃん
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誕生日:
1961/04/01
職業:
しがない笛吹き改め花も実もある笛吹き
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