やっぱりロングトーン

やっぱりロングトーンは危険だと思う
我慢することとその辛さ、退屈さをこえた時に
変な充実感を持ってしまう

その単なる疲労による充実感を達成感と勝手に置き換える

「できた！」「がんばった！」

何が出来た？
と尋ねてみようか。

恐らく「長く伸ばせた」という答えが返ってくるだろう

では、どんな音で？
と尋ねてみようか。

響きを犠牲にして長く伸ばしてはいないか？

だから、ロングトーンを薦めるのがためらわれた。
でも、４秒も音を保てない人の続出に考え直さなければならない。

現状にに疑問を持って欲しい。
４秒保てなければメロディーが吹けないではないか！
保つことというのは良い状態が続くこと。
枯れてしまった音を「まだまだ！」といって伸ばすなかれ！
耳を鈍感にしてしまう方法を持続するなかれ！
心を静かにし耳を澄まして改善の余地を探すのだ！
心して取り組んで欲しい。

笛を吹くことは楽しい。
笛を練習することも楽しんで欲しい。
上達すれば一段上の楽しみが待っているのだ！

緊急告知

明日、友部S.Aでコンサートをいたします。
がんばっぺ茨城まつりのイベントで
イバライガーのショーの前後にフルート演奏をいたします。
14:30、からと16:00からの二回。

友部下りのS.Aに大集合！
川崎アツシくんがナレーションいたします。
明日はきっといい天気
どうぞお出かけください。

記号の原則

記号は
形が同じものは同じで、違うものは違うのだ
それは一目見て分かるようにできているはずだ
でなければ、記号として成立しないからね

楽譜は記号なのだよ
と、何度言っただろうか・・・・・・

それさえ理解すれば楽譜が読めないことなど無い！
と、何度言っただろうか・・・・・・

楽譜を読もうとする意思よりも
メロディーを奏でたいという気持ちが先に立つ
音楽が大好きな人にとっては至極当然のことだ
だから、楽譜は読まない
それで、その時は幸せかもしれない
でも、その幸せは永遠だろうか？

楽譜を自由自在に読めるようになる
ということは、未知との遭遇が可能なのだ
今まで聴いたことも無い素敵な音楽に出会うことが出来るのだ
コンサートホールに行かなくても
CDを手に入れなくても
紙の上だけで体験出来るのだ
それは、音楽が大好きな人にとって
この上なく素敵な体験だと思わないか？

師匠は言う
楽譜は読むものだ
誰だって本は自分で読むでしょ
大人だったら人に読んでもらったりしないでしょ
プレイヤーはいらないんだよ

お願い先生！そこまで言わないで！
我々の存在が成り立たなくなっちゃう
演者も必要なのだと、まだ思わせておいてください

ウォーミングアップって何？

笛を吹く前にウォーミングアップが必要だと
気づいた頃に「音出し」と称した様々な事が行われる

ある人はとりあえず「ソノリテについて」の最初の半音下降
ある人はとりあえず「タファネルetゴーベール」の一番
吹奏楽関係者はとりあえずB-Durのスケール

とりあえず・・・・・・・
居酒屋のビールみたいだ
そしてそれらは毎回同じように繰り返され
また、あくまでも「音出し」なので本気ではないという理が付けられる

何を目的に行っているのか明確に意識しているのだろうか

同じ事を毎日繰り返す事の意味は
まずはセルフチェックだろう
自分のコンディションを整えて行く為に
見えないところさえも見ようとする意識が必要だ

そして、日々繰り返す事によって
改善され向上しなければ意味は無い

ウォーミングアップは信頼関係を築く時間だ
それは楽器との信頼関係でもあり
自分自身との信頼関係でもある
自由を得る為の大切な時間
五感を働かせて過ごさなければもったいない
ルーティンワークなど、する暇はないのだ！

世の中変わったのだ！

小学三年生のSちゃん
フルートを始めて３ヶ月が経った

今日は初めての曲に挑戦
世界中の子供達に歌い継がれて来たちょうちょだ

「ほら、ちょうちょが吹けるんだよ」
とおばちゃんは言ってみたが
当のSちゃんはぽかんとしている

はっと気がついて訊いてみた
「ちょうちょ知ってる？」
「知らない・・・・」
「幼稚園で歌わなかった？」
「うたわない」

誰もが知っていた筈の
スタンダードの揺るぎない名曲だと思っていたちょうちょが
今の世の中では消えて行こうとしていたのだった

これは由々しき問題である