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フルートのこと、響きのことなど 我が家に住まうフルート吹きたちが勝手気ままにおしゃべりします
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「タンギングを失敗した音は伸ばす価値がない」
これはかのモイーズ先生の教えだ

多くの人が発音の瞬間を重視していない
「今はたまたま失敗しただけ、そんなことより次の指」
だいたいがそんな所だろう

では何故伸ばす価値がないのか
立ち上がりが悪いと言うことは
発音するためのメカニズムがきちんと機能していないと言えるのだ
「たまたま失敗したのではない!失敗は必然だったのだ

それを知るためには何度も発音してみて
成功する(満足できる立ち上がりだ)確率を調査してみると良い
恐らく、高い確率ではあるまい
これを練習していくと
いくつもの選択肢の中から
その場に適した発音を選べることに気づく筈だ
タンギングの発音も一つだけではない
たまたま出てしまった音で我慢することは無いのだ

常に立ち上がりを意識してふさわしい音を探すこと
そしたら、あなたのパレットのコレクションが増えるはず

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発表会が近づく
夏のイベントが終わるとあっという間にシーズンが到来する
そして、あっという間に冬が来て発表会

昨日は10年間放っておいたことを掃除しようと提案した

今日は、我々教える立場の者は一体何が出来るか?である

例えば
横隔膜式呼吸のための腹筋を意識するために
「犬の呼吸を真似てみよう」と提案する
そして、舌を出して丹田のあたりを小刻みに動かして
「はっはっはっはっはっはっはっは・・・・」
とやってみせる
意外にもこれが全く出来ない人が結構多い
全く出来ない人に対して
やってみせる以外に教師の出来ることはあるのだろうか・・・・・
「小刻みに横隔膜を上下させることで
  犬は素早く酸素を取り込もうとするのです」
と説明した所で出来ないものは出来ない
「横隔膜と言うのは不随意筋であって
  それを動かすためには丹田あたりの腹筋を使うのです」
と説明したら出来るようになるか?

初心者のGさん
息が拡散してしまって空気柱を作れない
その所為で息を大量に消費し、ちっとも音にならなかったので
「身体の内部で息を圧縮するイメージを持ちます
  息をまとめて柱にしてエッジにぶつけましょう」
と、多分何をして良いかわからないアドバイスをした後
「拡散した息」と「圧力のある息」
の2種類吹いて聴いてもらった
Gさんが何やら考えながら次に吹いた音は
ちゃんと改善されており、少しフルートらしい音がしてきた

我々に出来ることは
提案する、指摘する、改善のためのヒントを出す、やってみせる
多分これくらい
自ら発見しなければ進歩は緩慢である

ひと月で出来ることは沢山ある筈

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響きのコンサートが終わったので
素早く発表会モードに切り替え

さて、1曲に長い期間をかけて取り組み
その割にさっぱり代わり映えのしないのは何故だろう

上手くいかないことの原因を取り除かないからだろう

フルートを始めて間もない頃は
何しろ経験が少ないのだから
どんな方法にしろ練習すればするだけ上達する
しかし、長く関わって来るとそうはいかない

簡単に言うと
10年かかって出来なかったことを
ひと月で出来るようにするのだ

それは不可能だと思う?
否!
かなりの確率で可能だ

10年かかって出来なかったことは
10年間気づかなかったこと
あるいは、10年間本気で問題視しなかったことである場合が多い

もしも10年間気づかなかったことであったなら
今、気づいたことを喜ぶのだ
そして己を真摯に見つめ根本の解決に取り組むのだ
ルーティンワークは禁物だ

解決への糸口(またはコツ)は
「今までやったことの無いことをやってみる」

発表会まであとひと月
幸福な乾杯の一杯のために
健闘を祈る

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師匠を笠間にご案内した
お気に入りのスポットがあるのだ



以前も紹介したけれど
工芸の丘の広ーいスペースの一角に
野外音楽ステージがあるのだ
この角の生えたテントの下が響くように作られているので(床は石)
師匠にイッパツ吹いていただいた

空気はどこまでも閉ざされずに広がっているのだけれど
だからこそ音はどこまでも飛んで行くのだ
どこまで離れても師匠の音は減衰しない

こんな音楽会もいいな
と思いながら・・・・・・・・

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本番前日と言うのは
いつまでたっても遠足前日みたいに寝付けない

そうやって興奮状態のまま会場に入り
気ぜわしいのでゆっくりWCにも行けず
なんとなくうっすらとした尿意を感じたまま1日を過ごすのだ

オープニングの魔笛の序曲
何度やっても不満が残る曲なのだけれど
メンバーのほとんどがアマチュアとはいえ
良い響きを出すことが出来るようになって来た

珠玉の小品の第2部
「スラブ舞曲」
「アンダンテ・カンタービレ」
「亡き王女のためのパヴァーヌ」
響きの会のサウンドのようなものが曲がりなりにも出来て来た

絶好調の師匠と初代ルイ・ロットは
絶品と言える「精霊の踊り」
美しい「アンダンテ」
ここだけの話だが指揮者が棒を振りながら
感動のあまり涙ぐんだという噂もある
(ナントカの目にも・・・・・

来春、音楽大学入学予定のドラムスの大場君参加の
第3部はピンクパンサー組曲
若々しい力を借りて楽しい時間となった

アンコール
無窮動で大騒ぎした後には
師匠のソロで「ポロネーズとバディネリ」
そして「柴の折戸」
ねんねん ころりよ おころりよ
会場を多く占めていた中高年層が一斉に涙した(筈だ)
最後は恒例の「復活のテーマ」で締めくくる

こうやって始まった物は必ず終わってしまう
楽しみにしていた遠足の帰り道と同じ気持ちなのだ
だから、また次を考える
来年何やろう・・・・・
と考えながら何となく行きそびれていたへ・・・・

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フルートのおばちゃん
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誕生日:
1961/04/01
職業:
しがない笛吹き改め花も実もある笛吹き
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