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フルートのこと、響きのことなど 我が家に住まうフルート吹きたちが勝手気ままにおしゃべりします
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久しぶりに、面白いものが出来た
第30回日本フルートフェスティバルin茨城の
終演後の感想だ

30回もやっていると
はっきり言って新しい体験は得難い

初めは、バスフルート1本だって珍しかった

それからFバスが出来て、ソプラノが現れて
蜂の羽音のようなBEEモードがついて
コントラバスフルートが林のようにそびえて
ダブルコントラバスフルートの大きさと存在感に驚き
続いてその異様と同様に威力を増した重低音に圧倒された
昨年夏にはコントラバスinFが登場し
今年の冬には幾夜もの徹夜の末に
コントラバスフルートにBEEモードがついた

サンサーンスの「動物の謝肉祭」
ソロプレイヤー達が集まった小さいけれど特殊な編成
「フルートオーケストラでやったってつまらないでしょ」
「フルートで白鳥?チェロの方がいいに決まってるでしょ」
出来上がるまでそう思っていた
最後まで試行錯誤が繰り返され
結局、私の貧しい想像力を遥かに超えた
オリジナルの亜流ではない
「フルートオーケストラの動物の謝肉祭」が出来上がった
チェロはどこにいる?と探した人もいたと言う
こんな嬉しい驚きは久しぶりだった

骨折した高齢の指揮者
青木明先生の何事にも屈しない
良い音のための妥協を許さない姿勢には頭が下がる
悪く言えば我が儘だけど
それを通した強さの裏付けとして
結果が読めていたのだろうか?????

中川いづみさんの新曲「Green,Forever」
新曲の面白さは
出来上がるまでわからない
楽譜を仔細に見て、作曲家の意図を読み取る
初めは頓珍漢だったりするけれど
汲み取ったものを我々の声で語れるようになるまで
とにかく練習を重ねる
ホール一杯に満ちた鳥の声の向こう側にいる
「何か」を聴くために沢山の時間を費やしたのだ

いづみさんは言う
「作曲家って何するの?ってよく聞かれるけれど
 私は結局、楽譜を書くことだ、と思う
 創造することは割と容易いんだけれど
 それをいかに書くかで、(表現者の力に)大きく影響する
 小難しい書き方が流行っていたこともあったけれどナンセンス
 私はやっぱり原点回帰、simple is bestだなぁ」

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