盆が過ぎて亡き父を思う

「早くしなさいガミガミ」
と言われて育った経験がない人がいる事に気づいた

いつも、辛抱強く待ってくれる
心の広いゆったりとした家族に恵まれたのだろう

亡き父は昭和一桁生まれの９人兄弟

姉二人の次男坊、下には弟が５人！
あらゆる物を獲得する事は競争だったという
時には弟に譲ってやり、時には兄から奪い取り・・・
待っていても決して手に入らない

そんな父に
早い事は美徳、待たせる事は罪悪だと教えられた
そのためには多少の犠牲もいとわない
いきおい雑草のように粗く育つ

だから、ゆっくりとじっくりと物事に取り組む
ということは未知の事だった

音楽を専門にする事になり
すぐに結果の出ない長い道のりを歩くにつれ
早くてそして正確な事は不可欠だと知る
また、結果をすぐに求めず追い続けるスタンスでいたい